国際法学会のホームページへ、ようこそ!

国際法学会のホームページにアクセスくださり、ありがとうございます。このホームページは、国際法学会の会員に対する情報提供の場、会員同士の情報交換の場であるとともに、非会員である、内外の一般の方々に対する情報発信の場でもあります。

国際法学会は、1897(明治30)年に創設された、法律学の分野ではわが国でもっとも古い学会です。1941(昭和16)年には、財界等多方面の援助を得て、財団法人となり、今日に至っています。この110年以上に及ぶ期間には、日露戦争、二つの世界大戦、冷戦、対イラク戦争など、数多くの困難な局面がありました。現在でも、北朝鮮問題、アフガニスタン問題、沖縄の基地問題など、多くの難問が山積しています。国際法学会はこうした状況と無縁であることはできなかったし、現在もまた無縁でありえないことはいうまでもありません。過去の歴史をも踏まえて、望ましい国際社会のあり方、国際社会における望ましいわが国のあり方を国際法学会として模索し続けなければならないと考えています。

国際法学会の会員は、国際法、国際私法、国際政治・外交史の3分野のいずれかを専門としています。大学や研究機関に所属する者、外務省職員や弁護士などの実務家、大学院生など、さまざまな方々が会員となっています。現在の会員数は約1000名です。そのうちの約3分の1が大学院生などの若手の会員となっています。

国際法学会が現在直面する課題は実に多様です。たとえば、若手会員の学会活動への積極的な参加をどのようにして実現するか、国際関係法教育をめぐる最近の環境変化(法科大学院、公共政策大学院の設置など)に照らして、とくに研究者養成の活性化を念頭において国際関係法教育に関する理念・制度・方策をどのように構築するか、会員への情報伝達をどのように迅速に行うか、年2度開催している研究大会の開催の仕方は現状のままでいいのか、米国、カナダ、豪州・ニュージーランドの学会を始めとして、他の国々の学会との国際的な連携関係をどのようにして強化していくか、学会の財政状態をどのようにして改善していくか、公益法人制度改革のなかで財団法人国際法学会のあり方をどのようなものとするか、学問的成果をどのようにして社会に還元していくか、さらには、このホームページをいかに充実させ多くの会員や非会員の方々にアクセスしていただくか、などの諸課題です。これらのなかでも、とりわけ、新法人へのスムーズな移行は、3年間のわたくしの任期中に必ず実現しなければならない課題です。

国際法学会がいっそう充実した学会となるように全力を尽くしたいと考えています。皆様から、さまざまな形でのご意見を賜れば幸いに存じます。

 

2009年10月

国際法学会 理事長
柳原 正治